あなたとわたし
慎に連れられて、来た場所は空き教室だった


「里咲、何かあったよな?どうした?」


と優しく語りかけるように話しかけた



里咲は、慎にはやっぱり叶わないな〜と思いながら今日の出来事を話した


「でも、本当に今日だけなの。昨日は何ともなかったから…しかも昨日、あんまり眠れなかったし…」


「里咲、薬きちんと飲んでる?」

うん、と里咲はうなずく。

慎は、里咲の病気を一番理解しようと自分で調べたり、里咲の先生に聞いたりしていた


これも、全て里咲の為の行動だ


「里咲。本当に大丈夫なんだよな?」

「大丈夫だって!」


「無理すんなよ…」


「わかってるよ!ねぇ、慎。どうしようせっかく治ったのに"また…"なんてあったら」

と里咲は素直に慎に自分の気持ちを伝えた


「大丈夫だ、もし里咲が"また"になっても、俺がずっとそばにいるから」

と慎が里咲を抱き寄せていった

「慎…怖いよ…」

里咲は、慎に抱きしめられたことによって我慢していた涙がこぼれた

慎は大丈夫、大丈夫と言いながら里咲を抱きしめ続けた
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