Blue
「おい!返事しろ!!」



いきなり大きな声がして目が覚めた。



「うわぁ!!ふぇ?ここどこ??確か・・えぇと。」



思い出した!私、変な不良に絡まれて・・・。



思い出してまた泣けてきた。



「大丈夫か?お前、俺と同じ学校の生徒だよな?」



あれ??そういえば助けてくれた人をよく見ると、私と同じ学校の制服だ・・。



見たことない顔だな・・。顔が整っていてすごく綺麗な男子。



「うん・・。あ、あの助けてくれて本当ありがと。本当にありがと。」



「俺がいなかったら本当やばかったぞ?あの状況。」



「うん。ごめんなさい。」



泣きそうになりながら謝る。



「気にすんなよ!ほっとけなかったし。」



優しい人だな・・。うちの学校にこんなにいい人がいたなんて。


「あ、あの!じゃあせめてお礼になにか・・」



「礼ならこれで。」




次の瞬間、私の唇に柔らかいものがあたって・・。



え!?なにこれ!?



思わず彼を手で思いっきり突き放した。



「今なにやったの!?信じられない!!」



「何って?キスだよ。助けたお礼ならキスくらいいいだろ?」



「よくない!!いい人だと思ったのに!!」



最低!!!ファーストキスだったのに!!



でもこいつは全然反省してる様子もなく、



「あのな、男っていうのはみんなこんなことしか考えねえよ。さっきのあいつらだってお前の体でセックスしようと思ってたじゃねーか。」



「うっさいばか!!あんたなんかドドド変態よ!!」



そう怒鳴って、これ以上なにかされるのは嫌だから私はすっとんで家に逃げて行った。



後ろからあいつの笑い声がずっと聞こえながら、全力で走って逃げて行った。
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