愛と復讐
「………そばにいさせてよ……友達なんだから」
千代は少し悲しそうに笑った
その笑顔で胸が苦しくなる
「……うん」
いつから
私は復讐なんて考え始めたんだっけ?
憎しみを覚えたのは姉の声が聞こえて
彼の後ろ姿を見つめたとき。
彼の
ほくろを見つめたとき。
あのあと気を失った私が目覚めると、病院にいた
そして知らされた。
家族が殺され、そしてその事実は権力によって揉み消されたと。
私たちの家族が殺された事件は
なかったことにされた。
その日から
私は復讐をすることを誓ったのだ……