愛と復讐
「あの?」
「……ん?」
「手伝いって?」
私が問いかけると教授は教授室の中を指差した。
さっき来たときも思ったけど
本や紙が散らばっていて汚い。
「ここの掃除だよ」
「……は?」
「頼んだよ」
そう言うと教授は椅子に座る。
「……はぁ」
私はそこらへんの本を手にとってため息をつく
「……教授はやらないんですか?」
「教授ってやめてくれ。君は助手だし仲良くなりたいからね」
「…そういうわけにも」
「……じゃあ、尚治教授で」
そう彼はにこりと微笑む
この笑顔の裏側
あなたは殺人鬼なの?
「……君には嫌われてるみたいだからね」
ふと尚治教授は呟いた。