愛と復讐
そう考えて私は軽く首をふって
本を本棚に片付ける。
だけど一番上の本棚に入れようと手を伸ばしても
中々届かない。
「んー………」
背伸びをしていると後ろに気配を感じる
「上は俺がやるよ…危ないから」
気がつくと真後ろに尚治教授がいて
私の後ろから手元の本を持ち、本棚にしまう
たったそれだけなのに
触れあってる部分に自然と意識がいってしまう
私より高い身長に
大きな手
しっかりした胸板が私の頭に触れる
なんで、意識してるの…
この人は私の家族を殺した人かもしれないのに
そう思って私は思いっきり振り向く
すると本棚に背中が当たり
上の本がぐらりと揺れて私の上にふってきた
「!」
思わず目をつむる
バサバサバサッ
本の落ちる音がした
でも痛みは全くやってこない。
おそるおそる目をあけると