愛と復讐
「……あ、ここだ。すみません、おります」
私はなんとか降りようと、人混みを押し退ける
だけど
あと少しのとこで、外から人が入ってきてしまいドアが閉まりそうになる。
嘘?!
お、降りれない!
私の今の状況は、手だけが外に出ている状態
このままでは挟まれてしまう
焦って外に出ようとした瞬間
ドアが開き、手を強い力で引かれた
「きゃ!?」
あっという間に人混みから出される
「あ、ありがとう、ございます」
私が顔をあげると
そこには片手で電車のドアを開け、もう片手で私をしっかりと抱き締める、若い男の人が見えた
彼はドアを離すと私の体も離した。