お前は俺しかいねぇだろ?
[爽side]
「ここが佐渡学園……!!」
今日から俺、小田切爽は中学生になる。
前まで、ランドセルを背負っていた
俺の背中はでかくなり、
身長160㌢。
中1にしては上の方だ。
俺の将来の夢は有名な警察官になること。
シャーロック・ホームズみたいな頭脳を持って、
事件を解決し、逮捕しまくるぞ!
「プッ///せいぜい頑張ればいいぢゃん」
え?
後ろから黒髪の女が話しかけて来た。
今まで見たことない女だけど…。
あ、もしかして…
「俺、今声に出してた?」
「かなりねー。笑」
なんだ。コイツ。
なんかムカつく。
「てゆーか、あんただったんだね。小田切爽」
「なにが?」
「新入生代表」
ああ。たしかにそうだ。
でも…
「なんで知ってんの?」
「ほら」
ある紙を俺に突き出してきた。
……って
「あーーー!それ俺のだーー!」
「うるっっさい!ったく、拾ってあげたんだから、感謝しなさい!!」
はぁ?
「何その上から目線?ムカつくんだけど」
「フーン。私、はっきりしている男けっこー好きだな」
いやいや。
意味わかんねーこと言ってるし。
「なによ。その顔。まぁ、いいや。
今日から私のライバルは小田切爽、あんたよ!」
「なんのだよ」
イラッとした口調で聞く。
「あとで分かるから」
ぢゃーね。
みたいな感じで歩いてったその女。
俺もはっきりした女、好きだけど……。
って、そーゆーことじゃなくてだな!
なんでフルネームなんだよ!
それにアトで分かるってなんだよ……。
あの女の名前も知らねーし……。
でも、本当にあとで分かった。