お前は俺しかいねぇだろ?
[美香子side]
あれは私が
夫と結婚して玄が4歳の頃だった。
ドンドンドン!!
「えッ?」
急にドアが
荒々しく叩かれた。
「どちら様?」
そーっとドアを開けたら
そこには1人の女性がいた…。
金髪と銀髪が混ざったような髪色の
、
深い青色の瞳の外国人っぽい人。
「お願いします!
助けてください!!」
「え?なにかあったんですか?」
「追われているんです!
この子を引き取ってくれますか?」
その女性は赤ちゃんを抱えていた。
それが葵だった…。
「そんなことも言われても…」
「大丈夫です!この子がちゃんと
あなたに似るように錯覚術をかけますから!」
錯覚術?
「この子に被害がないようにしたいんです!
いつかこの子に本当の事を
話さなければいけない時が来ると思います!」
「それは分かるわ。
名前はどうすればいいの?」
「仮名はあなたが決めてください」
「分かりました。
ところであなたはどうして
追われているのですか??」