お前は俺しかいねぇだろ?





「輪渡葵?」


ってもしかして輪渡財閥の?

っていうか…


「学年2位だったのか…」


しかも2点差だったし…。

あぶねー。頭、けっこーいいのな。

あ。

ライバルってもしかしてテストのってことか…。

うーーん。

しょうがねぇ。

ライバルとして認めてやるか。

同じクラスだしな。




[葵side]


入学式中。

ずっと小田切爽のことを考えていた。

あいつには絶対負けたくない。

なぜは、会ったときから自然にそう思った。

だって2点差で負けたんだし

そう思うのは当たり前かなー?

ガラガラっと教室のドアを開けた瞬間、


「ばあーーー!」

「キャーーー!!!」


いきなり、西条財閥の西条華子(せいじょう かこ)がおどかしてきた。


「ひっかかった♪ひっかかった♪」

「華ぁ~子ぉ~(怒)」


うわ、やばい、みたいな顔をしながら、


「だめだよ~。医者は優しくないとね!」


ふーん。まぁ、そうしないとね。


「分かったよ」


ふぅとため息をつきながら席に着く。

隣は……


「よ!6年の時と一緒だな。席」

「そりゃそうでしょ。「輪渡」と「山瀬」なんだから」


この男は山瀬徹。家が向かいだったときから仲がいい。

同じ医者を目指している。

ちなみに学年3位。

あと…華子と徹は実は結婚の約束をしていて現在リア充だ。

親にめちゃくちゃ反対されたけど徹が医者になりたいと言い出したらあっさりOKした。なんだよってつっこんでやったし。w


「自己紹介をしまーーす」


はい!?

わざわざそんなことやるのぉぉ!!??


「小田切爽です。趣味は小説を読むことです。

よろしくお願いします」


パチパチパチ



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