お前は俺しかいねぇだろ?
過去
俺が小学5年生のころ、
ある事件が起きた。
実は俺は学校で王子様キャラを
演じていていつも我慢をして生きてきた。
そんな俺に本命の女の子ができたんだ。
いつも俺のそばにいて、
初めて守りたいって思った女の子。
でもある日、その事件が起きた。
「キャーーー!!」
「え、どうしたの?」
「男子が喧嘩しているの!
爽様、止めてーー!!」
好きな人にそんな事を言われたから
止めるしかないと思った俺は、
「コラ。どうしたんだ?
喧嘩なんかしちゃだめだよ。
何があったの?」
「ニコニコしてんじゃねーーよ!
キモいんだよ!!」
ボコッ
「キャーーー!!
爽様ぁぁぁぁ!!!」
「男子サイテーー!」
殴られる事に慣れていた俺は特になにも感じなかった。けど、
「小田切さぁ、女子にモテたい
からってキャラ作りすぎ。
それにさぁ、お前
田辺栞が好きなんだろ??」
「!!!」
「えッ?////」
田辺栞。
本人はこの場に居たため
その話を聞かれてしまった。
「ほらぁ。ビンゴ!!すっげぇ。
オレ、天才~~♪」
その時、俺はキレて暴れまくった。
「てめぇら、調子乗ってんじゃねぇぇよ!!
俺はなぁ、こんな地味な女好きじゃねぇよ!!」
言った瞬間、ハッとした。
「ひどい…ひどいよ…。
ひっく…っく…」
「あ…今のは…その…」
本当の事を言おうと手を
差し伸べたら
パシッ
と弾き返された。
「爽様、最低ね。かわいそう。
こんな性格だなんて知らなかった」
「ひっく…ひっく…」
次の日から俺の人生は変わった。
だから、女に近づかないって決めた。