教師Aの授業記録
「…フッ。よくぞ聞いてくれた。さすが我が忠臣」
教師Aは意味ありげに笑った。
「えっ?何?忠臣って!総統って!」という田中のわめきは取りあえず涼しげにスルー。
そして、広げた手をぐゎしと握りしめ拳を固める。
ちなみにその際に、手に持っていた偽造パスポートは粉々に粉砕。
「――ずばり今日の授業の主題(テーマ)は地球征服についてだ!」
凄まじい握力を発揮させた力みとともに高々と宣言。
しばらくは大声の余韻とともに沈黙。
それを聞いた田中の両目がしだいに薄ら目になる。
「……そろそろそんなオチがくるか、と予感していたが…」
呆れたような感心したような声で呟く。
(――まさか10ページ過ぎでもう出てくるとは…)
内心ちょっぴり驚愕していた。