教師Aの授業記録


「…っていうか俺、お前みたいな先公、この学校で見たことねぇんだけど」

田中はこの教室に入って来てからずっと気になっていたことを口に出した。


すると教師は腕を組み、

「お前は知らなくとも私はお前のことをよく知っている。性癖まで」

「気持ち悪いこというな」

田中は両腕をさすりながら呟いた。

「それより、俺は補習を受けにここに来た筈なんだけど」


すると教師は急に顔を歪めて、「ふっ」と笑いを漏らした。



「そう連絡しておいたらノコノコ騙されてやって来ると思ったよ。バーカ」



< 3 / 94 >

この作品をシェア

pagetop