教師Aの授業記録
「あほか!!こんな授業の為に非常ベル鳴らすな!!迷惑だろッ」
息巻く田中に対して、
「お前にそんな常識があったとは」
と教師Aは呑気に感心している。
「常識ねぇのはテメェだ!」
――ガシャ――ンッ!!
「ぶべらっ」
窓を突き破って飛んできたボールが田中の頬にめり込んだ。
その勢いに押され、横に倒れる田中。
「「……………」」
しかしその様子を無情な眼差しで見守る、
教師一名と生徒一名。
「――と、いうふうに。
非常ベルが鳴ったにも関わらず、騒ぐだけ騒いで避難せずにいるとこうなります」
淡々と説明を述べる教師A。
頬を腫らして、よろよろと立ち上がった田中は
「こんな災害あるわけねぇだろっ!!ってかコレ人災だろ!!」
と憤った。