復讐のkiss
ジェフティは、もっともなうそを並べ、

ジュセフを安心させた。



「ミラ王女は、どちらの方ですか?

初めてお会いするので、わからなくて申し訳ありませんが」


本当に申し訳なさそうな顔をして、

ジュセフが、

私とレイラを見比べていた。



「ミラ王女は、金髪の青い瞳の女だ」


「?!!」


ジュセフの後ろにいた男がそう告げた。

…仮にも王族の私たちに、

馴れ馴れしい態度を取る男に、

ジェフティは怒りを露わにする。



「ジェフティ様、お怒りをお沈め下さい。

この方は、イスタ帝国、王、ラメセス様です」


…ラメセス?!

ジュセフの言葉に、

今まで隠していた顔を、こちらに見せた。

…あの時の、黒髪の男だ。
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