復讐のkiss
この優しい微笑みも、

人を気遣う優しさも、

ミラはどんな女より優れている。

…オレが心から愛した女性だ。


「体の調子はどうなんだ?」

急に話をすり替えられ、

ちょっと戸惑っていたが、すぐに返事が返ってきた。


「もう大丈夫です。

私、丸一日眠っていたそうですね?

聞いて驚いちゃいました・・・

でも、そのおかげで、とっても元気になりました。

…私に一番に駆け付けてくれたのは、

オシリスだと聞きました。

嬉しかったです・・・ありがとうございました」



「当たり前だ、オレは・・・」

それ以上は口にしなかった。

オレの気持ちはミラも知っている。

知っているが、どうしようもない事も、

オレもミラもわかっている。


「…ミラ、こんなところにいたのか」

そう言ってこちらに来た邪魔者が一人。
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