復讐のkiss
「…ラメセス、何の用だ?」

オレは冷めた眼差しで、ラメセスを見つめる。



「…イシスが、ミラを探していた」

ラメセスは普段通りの顔をして、そう言った。


「ラメセス王…今行きます」

そう言ってミラは、ラメセスの元へと駆けていく。


ミラは、ラメセスと共に、

その場から去っていく。

…ミラのラメセスを見つめるその眼差しを見て、

オレは確信してしまった。


…ミラは、ラメセスに恋してる。

あの愛おしむ瞳は、

ラメセスしか写していない。


そんなミラが、

ラメセスに復讐するなど、

決してあってはいけない事なんだ。


復讐の相手は、

ラメセスではなく、オレだと言う事を、

ミラに伝えなくてはいけない。

ミラの心が汚れてしまわないように・・・
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