復讐のkiss
「一生に一度の事だ。

ミラの事を考えると、

煌びやかなドレスを着て結婚の儀をしてやりたい」



「・・・え?」



「・・・だが、それをよく思わない輩もいる。

オレは祝福された王ではないからな?」



「・・・」



「今宵は、信頼できるのもばかりを集めた宴だ。

羽を伸ばしてもいい・・・

ミラ、お前の事を今後ずっと守っていく者たちだ。

しっかり顔を覚えてもらえ・・・

そしてミラ、お前自身も、そいつらの顔を覚えろ」


「・・・」

私の両親をいとも簡単に殺してしまった男が、

私を守ると?

私を安心させて、後で何かしてやろうと、

企んでいるに違いない。

私は頷くこともせず、

ラメセスを見つめた。


・・・さきに部屋を出たラメセス。

その後に入ってきた侍女たち。

その者達が、私に綺麗なドレスを着せた。

< 20 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop