復讐のkiss
宴が始まり、

私はラメセスが座る大きな長椅子に、

共に腰かける。

…ビクッ。

突然私の肩を抱き寄せたラメセス。

私は驚き、

身を縮めた。


「これくらいで、驚くな」

私の耳元で囁く。


不覚にも、顔は真っ赤になり、

目が泳いだ。


「ラメセス王。

ミラ様を溺愛されておりますなあ」

そう言いながら笑う家臣たち。



「当たり前だ、妻にするほど、

大事な女だからな」


・・・その言葉はきっとウソ。

私はそんな言葉は信じない。

いつまでも私の肩を抱き続けるラメセス。

私は我慢できなくなり、

理由をつけて、その腕から逃れた。
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