復讐のkiss
次の日の朝。

…ラメセスは本当に、

戦に出かけて行った。

…幾日かかるかわからない。

ここに残るか、それとも国に帰るか。

・・・

大きな課題を残し、ラメセスは行ってしまった。

…私はどうしたらいい?

帰ってしまえば、復讐などできない。

私は自分の命をかけてここに来たんだ、

今更帰るなんて・・・

・・・コンコン。


ドアがノックされる音がした。

「…ジェフティ?」

私の声と同時に扉は開かれた。


姿を現したのは…ジュセフ。

・・・なぜ。


「なぜ、貴方がここにいるんですか?

ラメセス王は戦に行ったのに・・・

貴方はラメセス王の一番の側近じゃないんですか?」


「・・・だからです」


「・・・え??」


「ラメセス王の命令です。

ここに残り、ミラ妃をお守りするように、と」
< 27 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop