復讐のkiss
・・・言葉とは裏腹に、

どうして貴方は、

そんなに愛おしそうな顔で、

私を見つめるの?



私は何も言い返せない。


「ミラの両親を暗殺したところを、

ミラ自身に見られた」


「・・・」


「オレが憎いか?

…憎いよな・・・

オレが同じ立場なら、すぐにでも、

殺すと思う・・・

ミラ、お前がオレを殺すその時まで、

全身全霊で、ミラを守ろう・・・

オレをどんなに憎んでもいい・・・

だが、オレがミラを愛していると言うのは、

本心だと知っててほしい」


…ギュ。

震える私の手を、

ラメセスは優しく握りしめた。

その手は熱く、大きくて、

どこか父に似てる気がした・・・

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