復讐のkiss
「アンタもよくそんな事をする国に、

嫁いだもんだな」


「・・・」

何も言い返せない。

復讐に来ただなんて、言えるはずもない。


「まぁ、アンタの両親を殺したのは「オシリス!」

「・・・」


オシリスが何か言いかけたが、

ラメセスはそれを言わせなかった。


この二人は兄弟なのに、

何か違和感があった。

それがなぜなのかはわからないが…


ラメセスとオシリス。

同じ顔をした二人に、

私は何をいう事も出来なかった。


・・・


「オシリス、戦はしばらく休戦だ。

ゆっくり休め・・・」

そう言ってラメセスは踵を返し、

宮殿の中に入っていく。

・・・私はオシリスをチラッと見て、

すぐに、ラメセスの後姿を追いかけた。
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