復讐のkiss
「でも傷が治るまでは、

ここにいないで…イスタに帰って?

イスタが嫌なら、ジェヘティでもいいから」


「そんなことはできません。

帰ってしまったら、ミラ様を誰が守るんですか?」


私の言葉に、

ジェフティは反論する。

どうしたら帰ってくれるのか?



「ミラはオレが守る」

静けさの中で、そんな声が響き渡った。



「…ラメセス王」

ジェフティの顔が険しくなる。



「ラメセスだけじゃない、オレも、

ミラを守るから、ジェフティ、君は帰った方がいい」

そう言ったのは、


「…オシリス」

ジェフティの顔が歪む。



「俺達だけじゃない。

最初は不振がっていた家臣たちも、

ミラの戦いを見て、心変わりしてる。

ミラが頑張っているのだから、

ミラの命は俺達が守ると…口々に言ってるそうだ」
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