影送り


「でも、わたしは・・・そうお願いしてたかもしれない」



実際、あの夜はそうお願いしようと思った位。


朝なんて来なければいいって。



涼君の手を握り締めながら、そう考えていた。


これが、間違ってたなんて思わない。



「時を止めても、どのみち未来に変わりはないでしょ?」



そう笑った涼君に、もっと洒落た冗談を言って欲しかった。


前みたいに、未来は俺次第だ!って。


そんな感じに、笑い飛ばして欲しかったんだけどな・・・


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