散華の麗人
3人ともがそれに悲しい表情をした。
「気にしないでください。……今は、この生活が幸福です。」
拾、という子供は困った表情になる。
「そうか。」
そう言って、一正が手を叩く。
「名が無いなら、わしが付けよう!」
そう言って笑った。
「拾、ではなく、茶々。茶屋で働いてるし、美味い茶を出すからな!!」
「素敵です。そうしましょう!」
千代が喜ぶ。
(あんたらの子じゃないんだから……)
風麗は呆れたが、異議はなかった。
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