散華の麗人
月夜は困った表情をしている。
「いいのですよ。」
何もしなかったことを後ろめたく思っているのだと察して、少女を撫でた。
「……まったく。何をしに来たんですかね。あの人は。」
冷たく、馬鹿にしたように言う。
(暗殺でも頼まれたか。)
そして、撫でていた手を離した。
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