散華の麗人
目を逸らしきれない程に真っ直ぐな目だ。
「細川が討たれれば、同盟国が黙っていない。特に、清零国はそれを機に動くはずだ。そして、成田国は清零国のものになるだろう。……もっとも、陸羽派がこのまま動かなければの話だが。」
「何故、陸羽派のことを……!」
「傭兵の情報網、甘く見るな。」
ニィッと笑む。
「そういえば。」
思い出したように言った。
「此処に来るまでいくつかの死体を見たが……貴様の仕業のようだな。」
「死体?……あの刺客のことか。」
風麗は睨みつける。
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