散華の麗人
家督を継ぐならば
もし、傭兵ではない道があったのならば
そんなことを何度思っただろうか。
国王である乳兄弟を何度羨んだだろうか。

そして、目を細めた。
(そんな、貴様の理想の世ならば、こんな生き方はしなくて済んだな。)
過去を思い、目を閉じた。
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