散華の麗人
そうして、38になった。
傭兵としての実力を持ち、非の打ち所が無い強者として名高く功名を残している。

それから幾年も過ぎた。

ある女性が傭兵として雇われてきた。

派手な外見だ。
赤髪、深い紫の目。
右目下には水色のペイントが施されている。

『酒田……いえ。細川国、月雲遥葵と申します。』
女性は跪いた。
『……3ヶ月。その間に使えぬと思ったら殺してください。』
迷い無く言う目には偽りの色はなかった。
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