散華の麗人
それに、少し戸惑う。
にこにこと笑う女性は明るく、傭兵というよりただの餓鬼だ。
『傭兵に感情は要らない。』
『なぜです?』
純粋な質問だった。
『邪魔だからだ。絆され、弱くなる。』
『では、弱くなるかどうか勝負しませんか?』
女性が言う。
『私と貴方。先に死んだほうが負けです。』
そう言って笑った。
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