散華の麗人
一正はわかってて、話を聞く。
「彼は信用ならぬと専らの噂です。細川や同盟国には印象良く接しているようですが、成田や敵国に対しては横暴です。」
“どの国も、それは当然でしょうが”と言って話を続けた。
「しかし、今回は違った。どういうわけか、度々ある異国からの攻撃から軍が成田を守った。その上、農地の開拓や、商いの活発化など、まるで、我が国に協力しようとしてるみたいです。」
「そうか。」
(何を考えているんや?)
一正は眉を寄せる。
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