散華の麗人
歯を見せて笑ったあとに言う。
「あんた、おもろいわ!」
「よく言われますが、認めません。」
「やっぱりなぁー!」
その言葉に風麗は不満そうだ。
「あちきはあんたみたいなんは、好くがなー」
「重畳。」
風麗は冷淡に返した。
「せやからウチをご贔屓に~」
商人口調でおどけて、門を開けた。
「あんたらには感謝しとるぞ?一応、国を裏切った身になるが、その代わりにここは安全地帯♪」
「はい。全力でお守りします。」
「とーぜんや!それが取引さかいな。」
与兵衛太は顎を少し上げて言う。
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