散華の麗人

懐疑

翌日、血相を変えた与吉郎がやってきた。
「陛下!火急の知らせが。」
「なんや?」
ネクタイを締めながら、一正が眉を寄せる。
「筑波の部隊が……劣勢、とのことです。」
「なんやと?」
「夜襲にあったようでして……」
与吉郎は苦々しく言った。
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