散華の麗人
雅之はそれを横目で見て、笑う。
「美しい華は摘み取られる運命にあるのだぞ?」
「じゃあ、その役目はわしだ。」
一正ははっきりと言った。
「わしの手中に収める。どこへも渡しはせん。」
「傭兵としてか女として、か……まぁ良い。今死ぬ貴様がどう思おうとも無駄な話だ。」
そう言いながら、攻防を繰り返す。
火花を散らし、銃弾が雅之の頬をかする。
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