散華の麗人
そこまで思考しながら共に歩く。
風麗は歩いているのがやっとで何も話さない。
「……辛いなら」
「平気です!」
不甲斐ない自分に苛立つように硬い口調で返した。
「そんな怪我で、平気なわけないやろ!」
つい、ムキになって返す。
「貴方が思うより、よわくない。」
「強情やなぁ……」
一正は呆れる。
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