散華の麗人
遥葵はこくりと頷いた。
「逃がされた後、私は酒田国の村はずれに身を潜めてた。やがて、戦が起きて、酒田は細川の領土となった。その関係で、能力を買われた私はこうして細川の傭兵として働いているの。」
淡々と簡潔に説明した。
雅之は少し複雑そうな表情になる。
「出来ることなら、傭兵ではない道を選んで欲しかったがな。」
「それだったら、私が居る意味ないじゃない。」
「それもそうだな。」
あっさりと雅之は言い切った。
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