散華の麗人
雅之はニィッと笑み、意地悪な表情をした。
「あぁ。貴様が茶屋をしている頃から巷では噂になっている。」
「わしは知らんかったわー……」
一正は驚く。
「尤も、“可愛い娘”として言われているがな。」
その言葉に茶々は心外そうな表情をする。
「私は男でありますれば!」
拗ねたように膨れっ面をする。
「子供のうちは可愛いと思われていていいでしょう。」
風麗が冷静に言う。
「そ、そうでしょうか……いいえ!男児たるもの、凛々しくなければなりません。」
流されかけるのを思い止まって、茶々は反論した。
風麗と一正はくすくすケラケラと笑う。
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