散華の麗人
少し覚束無い足取りで杖をつきながら陸羽が迎えに出た。
「狸はどうした。」
その足取りを鼻で嗤い、清零国王は一正のことを問う。
「今、客と話終わったところよ。先に客間へ向かった。」
「何処までも横着な国王だ。」
「儂に免じて許せ。」
「……ふん。」
清零国王は陸羽を見下す。
「案内致す。」
「あぁ、頼む。」
与吉郎が現れると陸羽が頷く。
「こちらへ。」
与吉郎は清零国王を案内する。
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