散華の麗人
一正は客間に居た。
「風麗。」
「どうしました?」
また“嫌だ”とか駄々をこねるつもりなのかという視線で見る。
「畝を連れて来い。」
“スパァンッ”
間髪を入れずに風麗は容赦ない平手打ちを一正に送った。
「……ですから、無理だと言ったでしょう。」
「いてぇ……」
一正は嘆く。
「来たようですよ。」
風麗はそう言うと下がった。
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