散華の麗人
そして、真っ直ぐに前を見据える。
「そこで、あんたを我が国に引き入れたい。」
「!!」
一同が驚愕の表情になる。
(そして、あんたの真意が知りたい。)
一正はそう思いながら反応を伺っている。
「良かろう。ただし、主は何を差し出す?」
清零国王の威圧感に一正は負けそうになるも、傍らの陸羽から背を叩かれて気を取り直した。
「谷田川。……“細川の策士”を。」
「ほう。」
吟味するように一正を見た。
「良い取引だ。だが、我は散華の麗人を望む。」
「!!!」
風麗は思わぬことに目を見開いた。
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