散華の麗人
その表情には笑み。
隙あれば侵略するような連想が浮かぶ。
「わしも年やからな。」
そう言って苦笑して誤魔化す。
「それで、取引や。」
「そうだな。」
清零国王は笑う。
谷田川は少しも不満げにはしなかった。
先程に一正の意図を聞いていたからでもあるのだろう。
「最後にリアンと話さなくてもえぇか?」
「此奴と話すことなどない。」
清零国王はそう言うと、月夜を見た。
< 612 / 920 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop