散華の麗人
月夜はあどけない表情で見ている。
「ぬしはどうする?」
「おとうさま。」
月夜は目を伏せた。
「けれど、」
そう言ってリアンを見る。
「……ふん。」
清零国王は鼻で笑う。
「子供などどちらに属そうと構わぬ。好きにせい。」
「何も、敵同士になるわけでもありませんし。」
清零国王に続いてリアンが優しく笑う。
その笑みは月夜を案じているように見えた。
「さようなら……」
そう言って、リアンの裾を掴む。
「でも、みかた、だから……」
たどたどしい言葉で言う。
「行くぞ。谷田川。此処に用は無い。」
「御意。」
清零国王が立ち上がり、谷田川もついて行く。
「あ、」
月夜が何か言いかけたが、清零国王は聞く耳を持たない様子だった。
「ぬしはどうする?」
「おとうさま。」
月夜は目を伏せた。
「けれど、」
そう言ってリアンを見る。
「……ふん。」
清零国王は鼻で笑う。
「子供などどちらに属そうと構わぬ。好きにせい。」
「何も、敵同士になるわけでもありませんし。」
清零国王に続いてリアンが優しく笑う。
その笑みは月夜を案じているように見えた。
「さようなら……」
そう言って、リアンの裾を掴む。
「でも、みかた、だから……」
たどたどしい言葉で言う。
「行くぞ。谷田川。此処に用は無い。」
「御意。」
清零国王が立ち上がり、谷田川もついて行く。
「あ、」
月夜が何か言いかけたが、清零国王は聞く耳を持たない様子だった。