散華の麗人
一正は笑って言う。
「あいつはわしを乳兄弟だと覚えていて、守ってくれていた。……あんな、性格悪い奴やが。わしはあいつに感謝しとる。」
(あの時、見逃してくれたのもわしの為やろう。)
成田国での戦を浮かべて言う。
「畝が成田で傭兵をしているという情報と遊女の話を景之から聞いたくらいなもんやった。だが、僅かながらの情報はある。」
「その熱意を婚約の方に注いで欲しいものよ。」
陸羽は呆れた。
「後継の面倒までは見れぬぞ。」
「わかっとるわ。」
一正は渋面になった。
「あいつはわしを乳兄弟だと覚えていて、守ってくれていた。……あんな、性格悪い奴やが。わしはあいつに感謝しとる。」
(あの時、見逃してくれたのもわしの為やろう。)
成田国での戦を浮かべて言う。
「畝が成田で傭兵をしているという情報と遊女の話を景之から聞いたくらいなもんやった。だが、僅かながらの情報はある。」
「その熱意を婚約の方に注いで欲しいものよ。」
陸羽は呆れた。
「後継の面倒までは見れぬぞ。」
「わかっとるわ。」
一正は渋面になった。