散華の麗人

参戦

景之は其方を睨む。
「どうも。」
赤髪の女性。
そして、その後から来たのは複数の兵。
「さて、許可なく火種を起こした悪い子にはお仕置きだね!」
「楽しそうにするんじゃない。馬鹿。」
その兵を率いているのは柚木直睦。
「余計な真似をするな。死にたいか?」
景之は紅巴を牽制しながら柚木を睨む。
「どうだろうな。」
柚木は女性を見た。
「失踪していた側室か。」
「今やただの化物だ。」
「あら、ひどい。」
柚木に答える景之に女性は言う。
「遥葵。」
「ん?」
赤髪の女性を呼ぶ。
「兵を率いて負傷者の救護を。」
「はいよー!」
遥葵は兵を見て、返答する。
「この戦いは終わりだ。」
「貴様の干渉は受け付けない。」
「私怨に駆られるとは、貴方らしくない。」
柚木は景之を見る。
< 843 / 920 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop