散華の麗人
少しして、リアンと一正が来た。
一正は上座に、リアンは下座の1番手前に来た。
「……全員やな。」
辺りを見回して、一正が言う。
「じゃあ、話を」
「その前に。」
千代が話を遮った。
「大村重次。」
「は。」
名を呼ばれた総大将は畏まった。
「よくぞ、協力してくださいました。心強い援軍、感謝します。」
「勿体無きお言葉。」
重次は床に頭をつけて返事した。
「そして、笹川片次。敦賀久幸。」
それから、重次の後ろに控えている家来と、先程与吉郎に話しかけた家来に声をかける。
畏まる家来達に千代は母のように笑んだ。
「……遠路はるばる、御苦労でした。」
「………勿体無き、お言葉。」
「恐悦至極に、存じます……っ」
千代の言葉に敦賀と笹川は床に額を擦りつけ、肩を震わせた。
一刻を争う状況で、ただの家来にも礼を言うとは思っていなかったのだろう。
「皆々、力を合わせなければ勝てませぬ。今1度、結束しましょう。」
「は!!」
全員が返事をした。
千代の姿に風麗は驚いた。
(これが、国王の妻……皆の心をひとつにする、存在。)
心から従おうとしている皆の姿を見て息を飲んだ。
「これから、この戦に勝つための策を立てる。」
一正は気にした様子もなく話す。
(見慣れているのか)
いや。
……これは、信頼、か。
風麗は一正を見た。
一正は上座に、リアンは下座の1番手前に来た。
「……全員やな。」
辺りを見回して、一正が言う。
「じゃあ、話を」
「その前に。」
千代が話を遮った。
「大村重次。」
「は。」
名を呼ばれた総大将は畏まった。
「よくぞ、協力してくださいました。心強い援軍、感謝します。」
「勿体無きお言葉。」
重次は床に頭をつけて返事した。
「そして、笹川片次。敦賀久幸。」
それから、重次の後ろに控えている家来と、先程与吉郎に話しかけた家来に声をかける。
畏まる家来達に千代は母のように笑んだ。
「……遠路はるばる、御苦労でした。」
「………勿体無き、お言葉。」
「恐悦至極に、存じます……っ」
千代の言葉に敦賀と笹川は床に額を擦りつけ、肩を震わせた。
一刻を争う状況で、ただの家来にも礼を言うとは思っていなかったのだろう。
「皆々、力を合わせなければ勝てませぬ。今1度、結束しましょう。」
「は!!」
全員が返事をした。
千代の姿に風麗は驚いた。
(これが、国王の妻……皆の心をひとつにする、存在。)
心から従おうとしている皆の姿を見て息を飲んだ。
「これから、この戦に勝つための策を立てる。」
一正は気にした様子もなく話す。
(見慣れているのか)
いや。
……これは、信頼、か。
風麗は一正を見た。