君だけの天使になる




 学校の奴ら、生徒のやつら、先生、
 ...それから、春香。



 みんな、俺の葬式にきてくれて本当に
 ありがとうな。すっげぇ楽しかったぜ。



 俺と馬鹿やって遊んでた田村。
 
 いつも人のことばっかで俺のことを
 おちょくってた祐一。


 ...西谷、泣いてんじゃねーよ。
 俺との最後のさよならだろ?
 男が泣くなんてかっこ悪いぜ?


 ...杉山。今までありがとうな。
 俺の分までこいつのこと、よろしくな。



 そして...


 春香。


 俺、お前と出会えてよかったよ。
 今までにお前にしてきたこと、
 全部、謝る。

 
 ごめん。


 
「...春香。大好きだよ」



 伝わらない想い。
 届かない声。


 こんなに書き乱れそうになるくらいなら
 もっと、優しくしてあげればよかった。


 
「ごめんな、春香」



 もっと、素直になればよかった。


 もっと.....
 思い出を大切にすればよかった。



『故人との最後のお別れです。皆さんで 
 お花をお棺にそえてください...』


 その言葉を聞くと、春香は、逃げた。

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