君だけの天使になる
固まった俺の体を避けるようにして
春香は、逃げ去ったんだ。
「...春香...」
春香はやっぱり、俺とお別れをするの
が嫌なんだ。
だけど、そこはきちんとお別れをしな
きゃいけない。
...じゃないと俺が悪霊になっちゃう。
俺も急いで追いかけた。
体のないこの幽霊体で。
俺は、いい事を思いついた。
俺にしてはいい案だと思うよ?
俺が、春香を幸せにできないなら
今日から俺は天使になる。
春香に愛を運ぶ、春香だけの天使に。
男がそう言ったら二言はない。
もう自分のことばっかり考えてないで
春香のことを考えなくちゃ。
これから春香に好きな人ができたと
しても、俺が応援してやらなくちゃ。
春香が他のやつと....
ダメダメダメっっ!!
その考えがダメなんだってば!!
ああ~も~!!
「...春香っ....」
名前を呼ぶと、すぐに春香の居る場所
にたどり着いた。
ここは、俺達がよく会って話し合って
いた、公園??