君だけの天使になる
結局、何もできずに、春香のことを
好きになる一方で、
曖昧なところに俺は立っていた。
目で追いかけて、
春香の話を耳で傾けて
何やってんだ。俺は。
そんな時、
春香の友達の斉藤さんが俺に話しかけ
てきて、俺と付き合いたい、とか
言われて。
俺、その子には悪いけど
すぐにごめんって言った。
「好きな奴、いるから」って。
だけど、その子、振られても俺の
所に何度も何度も来るんだ。
バスケをしている俺の部活に差し入れを
持ってきたり、
後は...よく覚えてない。
だけど、このままじゃいけないって
思って、はっきり彼女に俺は言ったんだ。
『こーゆーの、やめて欲しい。迷惑だから』
それ以来、来なくなったけど。
あんまり、春香とも話ができなくなった。
それから――...
テスト、俺等は点数が悪くて
10点以下な俺達は補習をすることに
なったっけ。
『....6点ってありえなさすぎ』
『ばっ...それ言うならお前だって9点
だろ!?』
『私のほうがまだましだもんっ!』