君だけの天使になる
ここにいるんだ春香――...
どうしようもない感情。
抱きしめたいのに、触れられない。
泣きやませたいのに、目を見て話す
ことさえできない。
俺は、どうすればいいんだ。
どうすれば、お前は泣きやんでくれる?
今日は俺のお葬式。
生徒全員から愛されてた俺はみんなの
さよならの言葉をたくさん聞いた。
なかでも、春香のさよならは、
聞けなかった。
春香は途中からどこかにいなくなって
その後を杉山が追いかけていく。
ああ、
あの二人はこれからも楽しく一緒に
過ごすんだろうな。
デートして、
笑って、
...キスをして。
想像なんか、したくなかった。
俺が春香と過ごしてきた時間は悪く
なかったし杉山にも幸せになって欲しい
本当にそう思うよ?
だけど―――...
やっぱり俺があそこにいないってことは
ちょっぴり、寂しい。
俺がいて、その隣に春香がいて、
杉山がいて斉藤さん、
4人で笑ってた日々のほうがいつも
より、
すごく、
すごく、
楽しかったから――――...