Ending Note〜the answer〜

――正直言って僕は、三枝の“好き好き”アピールを真に受けていなかった。


“声”に惹かれて始まった恋なんて、どう考えてもおかしい。

素っ気ない態度を取り続ければ、そのうち離れていくだろう。

僕を超える三枝好みの“声”に出会ったら、そっちに動くだろう。



そう思っていたのに。



“あたしを彼女にしたら楽しいですよ？”

“今度、一緒に遊びませんか？”



振られても振られてもなお、三枝は立ち向かってくる。



僕よりも若いイケメンの新人バイトが入っても、見向きもしない。

あいつ彼女いないって、とオススメしてみたけれど、



“栗沢さん以外のオトコは眼中にありません”



なんて言われる始末だ。