Ending Note〜the answer〜
18時ジャスト。
三枝が休みな上に久しぶりに定時で上がれたという二重の喜びを、いとも簡単にぶち壊したのはマネージャーの一言だった。
「だからな? 三枝に電話して様子を聞いてくれるか?」
「いや、三枝が自分で連絡するって言ってたんだから、わざわざ俺が連絡する必要はないでしょ」
“また連絡する”
そう言った三枝からの連絡は未だにない。
熱にうなされて寝込んでいるんだろう。
少し眠ってから連絡しよう、そう思っているに違いない。
だから僕が、わざわざ電話する必要なんてない。
て言うか、僕じゃなくてもいいだろう。
もう帰るんだし。マネージャーがすればいいじゃないか。
「じゃ、頼むな。これ三枝の電話番号」
無理やり渡されたメモには、三枝の自宅の番号とケータイ番号が記されてある。
……困ったものだ。
面倒なことはすべて僕に押し付けるのだから。